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42万人分の宿泊キャンセル というニュースもあり、ゴールデンウィークが含まれるとはいえ、東日本大震災時のそれ を超えるレベルで観光客が減っている九州ですが、もともと予定していた宮崎旅行、妻の茜( @AkaneSato )と夫婦2人で行ってきました!

この写真は、宮崎県日南市の皆さんとディナーをご一緒させていただいた際の写真です。

宮崎県日南市で過ごした素敵な時間、ありがとうございました!

日南市長のもとに集う民間出身のキーパーソンたち

 
33歳で九州最年少市長に就任された崎田 恭平さん、市長の右腕として日南市の「マーケティング専門官」を務める田鹿 倫基さん、油津商店街再生を担う「テナントミックスサポートマネージャー」木藤 亮太さん、飫肥(おび)城下町の空き家対策に取り組む「まちなみ再生コーディネーター」 徳永 煌季さん、アラタナ社の取締役から宮崎大学の講師に転身された土屋 有さん、そして先日のジャーナリズム・イノベーション・アワードで優秀賞を受賞された「宮崎てげてげ通信(テゲツー! )」代表の長友 まさ美さんをはじめ、多くの方々ととても素敵な時間を過ごすことができました。

民間人登用のお三方(田鹿さん、木藤さん、徳永さん)を中心に、崎田市長のもとに集った皆さんは、専門性と信頼を兼ね備えた素晴らしい方ばかり。新しいチャレンジが次々に成果を生んでいる、本当にすごいチームだなぁと夫婦2人で感心しっぱなしでした。

ちなみに、このメンバー全員が揃うことはすごく珍しかったようで…お忙しい中お集まりいただいた皆さんに感謝です><

ということで、そんな日南市の6名からお伺いした話を中心に、自分向けの備忘録も兼ねて、この記事にまとめておきたいと思います。
 
 

「スタートアップ行政」をリードする若き日南市長・崎田 恭平 氏

 
先ほどの写真のセンターにお子さんと一緒に写っていらっしゃるのが、日南市の﨑田市長です。2013年に初当選し、全国で2番目に若い市長(九州では最年少)として、当時33歳で日南市政のトップに就任された崎田市長。

市長選に出馬した際の大きな政策として「同世代の若い人材が帰って来れるまちづくり」があったようですが、これを実現していらっしゃることを実感するお話をたくさん聞かせていただきました。
 
中でもすごく印象的だったのは、崎田市長のもとで働く日南市役所の皆さんが、ものすごいスピードと行動力、そして柔軟性を兼ね備えた方々だということ。一般的な「お役所仕事」のイメージとは真逆のエピソードが次から次へと出てきます。

日南市長のもとに集う民間セクターの皆さん

日南市長のもとに集う民間セクターの皆さん

たとえば、Facebookのクローズドグループによるスピーディーな意思決定について。日南市ではFacebookグループに提案やアイディアを出し、24時間以内に懸念のコメントが付かなければ、その提案やアイディアは自動的に「採用」となるとおっしゃってました。オープンなコミュニケーションにより、重要な意思決定が一気に進んでいくこのスピード感、すごいですよね。
 
言うは易し、行うは難しなのは間違いありませんし、これがまさに「日本一、企業と組みやすい自治体」を目指すという決意の表れだと思いました。

自治体にマーケティングの考え方を持ち込み、「民間」の良いところと「行政」の良いところを組み合わせ、市役所とは思えないスピード感を生み出す崎田市長はまさに、「スタートアップ行政」を体現する市長と言えるのではないでしょうか。

■ 参考記事:日本一、企業と組みやすい自治体をつくりたい。﨑田恭平市長が語る日南市

 

日南市のユニークな地方創生プランを担うマーケティング専門官・田鹿 倫基 氏

 
そんな日南市のマーケティング戦略を語る上で絶対に外せないのが、市長の右腕として日南市の「マーケティング専門官」を務める田鹿さんの存在です。

崎田市長が就任して真っ先に取り組んだのが、公約の1つに掲げた「マーケティング畑の民間人登用」としての田鹿さんのヘッドハンティング。2009年に宮崎大学を卒業した田鹿さんは、リクルート、アドウェイズ上海法人に勤めた後、2013年8月に日南市マーケティング専門官に着任しました。
 
田鹿さんがこれまでに取り組んできた施策は、観光商品開発、広告・宣伝・販促、企業・起業家の誘致などマーケティング全般で、本当に多岐にわたります。まずここでご紹介したいのは、クラウドファンディング「FAAVO」による資金調達。日南市の特産品である飫肥(おび)杉を使用した工芸品を世界中に広めるためにニューヨークのギフトショーに出展、325万円を調達することに成功しています。

日本初の公設コワーキングスペース「油津赤レンガ館」

日本初の公設コワーキングスペース「油津赤レンガ館」も特別に訪問させていただきました

また、行政としては珍しいと思いますが、リクルーティングサービス「Wantedly」で約70名の応募の中から2名を市外から採用したり、日本初の公設コワーキングスペースを国登録有形文化財の油津赤レンガ館にオープンしたり、「クラウドワークス」とコラボしてクラウドソーシングの普及活動を行ったり…と、多くの企業とのコラボレーションも。

ITベンチャー・リトルクラウド社の宮崎進出が決定した とのことで、以前からずっと名前を聞いていた社長の神原 太郎さんとも東京ではなくて日南市で初めて、偶然お会いできました(笑)

名産物の開発、6次産業化、観光PR、企業・起業家の誘致など、ユニークな施策を積極的に展開している日南市の、まさに仕掛け人と言える存在でしょう。

■ 参考記事:企業コラボでPR、宮崎・日南市のユニークな地域活性術

 
そんな田鹿さんが新聞で単独インタビューを受けた記事を崎田市長がFacebookで紹介してたので、勝手にここでもご紹介。

全国公募により333人の中から選ばれたテナントミックスサポートマネージャー・木藤 亮太 氏

 
田鹿さんと同様に日南市の民間人登用で有名なのが、油津商店街再生を担う「テナントミックスサポートマネージャー」木藤さんです。日南市に住みながら油津商店街に4年で20店舗を誘致するというミッションとともに、月額報酬90万円、市長の月給よりも高いという公募内容でも話題になりました。
 
全国公募により333人の中から選ばれた木藤さんの公開プレゼンはこちら。

1店舗目として2014年4月にオープンしたのがこの「ABURATSU COFFEE」です。商店街の西側の入り口に位置し、喫茶店「麦藁帽子」として営業していた昔の店舗を再生したおしゃれなカフェ。

ABURATSU COFFEE

2014年4月にオープンした「ABURATSU COFFEE」

喫茶店時代の姿を残しながら、飫肥杉を使ってリノベーションされ、「麦藁帽子」に通っていたご年配の世代から若い世代まで、幅広い世代が訪れる場所になっているようです。
 
また今回のディナーでお伺いした「あぶらつ食堂」はこの中にある食堂で、和食、洋食、中華、お魚、ホルモン、焼鳥と6つの飲食店が集まってました。どのお店のオーダーも可能なのが嬉しかったなぁ。

油津商店街にオープンしたあぶらつ食堂

油津商店街にオープンしたあぶらつ食堂

木藤さん、油津商店街をご案内いただき、ありがとうございました! 次にお伺いする時にこの商店街がどのような進化を遂げているか、今からすごく楽しみです。

木藤さんとめぐる油津商店街

木藤さんに油津商店街を案内していただきました


油津商店街から熊本のためにできること

油津商店街から熊本のためにできること

■ 参考記事:「まちに住んで、動くことで成果を出す」宮崎県日南市油津商店街と共に走るプロフェッショナル | DRIVE

 

城下町の空き家対策に取り組む「まちなみ再生コーディネーター」 徳永 煌季 氏

 
3人目の民間人登用として昨年夏に就任されたのが、飫肥(おび)城下町の空き家対策に取り組む「まちなみ再生コーディネーター」 徳永さんです。僕たちが日南市に到着したのはちょうどこの報告会開催中のタイミングで、多くの方々が足を運んでいらっしゃいました。


僕たちは残念ながら徳永さんのお話を聞くことはできなかったのですが、日南市に到着してすぐ、市役所の方に小村記念館をご案内いただきました。明治時代に外務大臣を2度務め、1905年にポーツマス条約を調印して日露戦争を終結に導いた人物として有名な小村寿太郎の生い立ちから外交の舞台での活躍、そして裏話まで、勉強になりました。

小村寿太郎記念館にて

小村寿太郎記念館にて

小村寿太郎の青少年に向けてのスピーチ

小村寿太郎の青少年に向けてのスピーチ

また、飫肥城下町も崎田市長や市役所の方にご案内いただきました。この報告イベント、やっぱり参加したかった…!

ちなみに、こちらは先ほどの木藤さん同様、徳永さんの公開プレゼンの様子です。


 
 

日南市外でも幅広く活躍する土屋さん、そしてテゲツー!長友まさ美さん

 
他にも、アラタナ社の執行役員から宮崎大学の教授に転身された土屋 有さんのお話もとても刺激的でした。

大学在学中にアルバイトとして創業間もないアイレップに参画して取締役兼子会社代表を歴任したり、インド放浪後にカヤックで事業部長、そしてアラタナでは統括本部執行役員本部長を務めた後に宮崎大学の講師に転身とは…! 彼のチャレンジ人生、本当に素敵だなぁと思いました。

崎田市長もFacebookで土屋さんのことを「実質の民間人登用4番目にして真打ち登場⁉︎」と書いていらっしゃいますが、信頼の厚さを感じました。土屋さん、もっとお話をお聞きしたかったです…
 
そして今回の宮崎訪問はなんと言ってもこの人、先日のジャーナリズム・イノベーション・アワードで優秀賞を受賞された「宮崎てげてげ通信(テゲツー! )」代表の長友 まさ美さん抜きには語れません。3日間にわたって多くの人を紹介してくれ、いろいろな場所に連れていってくれたご恩…絶対忘れません!

有機農業の町「綾」でオーガニックランチ

有機農業の町「綾」でオーガニックランチ


歩く吊橋として世界一だった「照葉大吊橋」

歩く吊橋として世界一だった「照葉大吊橋」


アラタナの新オフィスも訪問し、執行役員の舩山さんにご案内いただきました

アラタナの新オフィスも訪問し、執行役員の舩山さんにご案内いただきました


宮崎といえばやっぱりマンゴー! 有名なフルーツ大野にて

宮崎といえばやっぱりマンゴー! 有名なフルーツ大野にて

 
まさに至れり尽くせりの3日間を本当にありがとうございました! まさ美さんが運営している宮崎情報メディア「宮崎てげてげ通信」、皆さんもぜひご覧くださいね。

宮崎てげてげ通信(テゲツー!) | 宮崎 地元 グルメ情報

 
追記)崎田市長から以下のようなコメントをいただきました。ありがとうございます!

先日、ご夫妻で日南市に訪問してくださり、日南市を満喫してくださいました。

日南市での滞在は、わずか半日ほどだったはずですが、ここまで的確に詳細に、そして「マーケティング」「商店街再生」「飫肥城下街のまち並み再生」という民間人登用施策の3人分の広範囲について、要所をまとめてくださったのは加藤さんが初めてではなかろうかと思います。

しかも、3つの分野に加えて、「実質の民間人登用4人目!?」である宮崎大学の土屋有氏と、人材育成・コーチング、メディア発信で日南市に大きく貢献してもらっている長友まさ美さんのことまで押さえているレポートは、「@cafe(アットカフェ)」が初!!

一人一人の日南市のキーマンと人間関係を作りながら、丁寧にお話し(聞き取り)をされていたからだろうなと思います。

私にも、丁寧に根掘り葉掘り聞いてくださったのが印象的でした。


 
最後に、調べているうちに見つけた日南市の近況を。

まず、この記事の前半で紹介した田鹿さんと木藤さんの最近の報告会の動画も発見したので、ここで紹介させていただきます。ご興味をお持ちいただける方は是非ご覧ください。

そして、崎田市長はゴールデンウィークを挟む5月1日〜12日までは「ゆうパパ運動(夕方からパパ行動運動)」強化期間だそうです。男性が残業を控えて育児に積極的に参加することを呼びかけるとともに、自らが率先して取り組む市長の姿に、日南市の明るい未来を見た気がします。

■ 参考記事:日南市:市長“育児”に率先参加 残業控え「ゆうパパ運動」 – 毎日新聞

すごいスピードで進化している日南市、1年後と言わず、今年のうちにまた来たいなぁ。皆さん、本当にありがとうございました! また来ます!
 
 
そして改めて。妻の茜(@AkaneSato)もこう書いてますし、僕たち夫婦は2人でトライセクターでより活躍できるよう、日々頑張っているつもりです。

政府にしか解決できない課題は年々減っており、民間や個人が関わり、解決する課題が増えてきていると感じます。また、グローバル化等でビジネスが複雑化し、企業間の競争も激化しているために、必要とされる人材の幅も広がっています。

企業、政府、非営利組織の境界は年々曖昧になってきており、持続的な発展のためには全てのセクターでの知見を集結させることが必要になってきているのだと思います。

企業、政治・行政、非営利組織の垣根を超えて活躍するトライセクター・リーダー(Tri-sector Leader) より

ビジネスとしては引き続きループスで、NPOとしてはソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)やETIC.で。また個人としても、妻の茜の専門分野とも関わりながら、セクターを越えて価値を出していけるよう、これからも引き続き頑張ります。

皆さん、これからもどうぞよろしくお願いします!
 
 
 
<NPOのWebマーケティングに関して>

以下は以前講演させていただいたNPOサマースクールのスライドです。微力ではありますが、できる範囲でNPOの方々のお力になれればと思っていますので、何かあればいつでもお声がけください。

NPOサマースクール 公開用資料
 
 
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加藤たけし&佐藤茜(@AkaneSato)夫婦2人の情報発信

インターネット、マーケティング、テクノロジー、コミュニティデザイン、NPO、地域活性、海外、新しい働き方などのテーマにおいて、加藤たけし&佐藤茜( @AkaneSato )の夫婦2人で情報発信しています。

更新情報は以下からもぜひ。
 

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これからもできる範囲で記事執筆を頑張りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


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加藤 たけし

ソーシャルメディアのビジネス活用コンサルティングを手がける株式会社ループス・コミュニケーションズ所属。ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)パートナー。日本最大規模の読書コミュニティ・読書朝食会”Reading-Lab”(通称リーラボ)発起人 。1983年生まれ。2006年SFC卒。座右の銘:「ひとりじゃできないこと、みんなでやる。」 より詳細なプロフィールや連絡先はこちら ↓

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