コラム

サンフランシスコのサードウェーブコーヒー5選+テック系スタートアップとのつながり

サンフランシスコのサードウェーブコーヒーカフェ5選

 
サンフランシスコ滞在中に感じたのは、「みんなコーヒーが大好きなんだなぁ」ということ。コーヒーが入ったペーパーカップを持って歩いている人の割合がとても高かったです。ここ数年は特に「サードウェーブ(第3の波)」コーヒーがブームだそうです。サードウェーブコーヒーについては、こちらの記事で詳しく説明されています。

参考:進化し続けるコーヒーの最新型、サード・ウェイブ・コーヒーってなに?
 
 
上記の記事などからまとめたコーヒーの第1の波から第3の波までの動きは以下の通りです。

ファーストウェーブ(19世紀後半〜1960年代初頭)
コーヒーを大量生産することが可能になり、一般家庭や職場でコーヒーが飲まれるようになりました。味や品質は二の次、大量生産・大量消費の時代です。

セカンドウェーブ(1960年台初頭〜1990年代)
大手企業主導のファーストウェーブへの反発からコーヒーの味や品質を追求する新しい動きが起こります。スターバックスが誕生し、世界的なコーヒーブームが発展。

サードウェーブ(1990年代後半〜現在)
味・品質への追求がより進化。「豆からカップまで」を標語に、フェアトレードの豆を使ったりと流通経路の透明性にもこだわっています。

 

サンフランシスコ滞在中、いくつかそのサードウェーブコーヒーに該当すると思われるカフェに行きました。私の舌の能力では、味については「美味しい」以上の事は言えません…なのでお店の雰囲気を中心にご紹介したいと思います。またこれらのカフェは、サンフランシスコのテック系スタートアップといい関係を築いているなと感じました。その辺りも合わせて書いてみます。
 
1. Philz Coffee フィルズ・コーヒー
2. Blue Bottle Coffee ブルーボトル・コーヒー
3. Ritual Coffee Roasters リチュアル・コーヒーロースターズ
4. Sight Glass Coffee サイトグラス・コーヒー
5. Four Barrel Coffee フォーバレル・コーヒー

 
 
 

Philz Coffee フィルズ・コーヒー

 
お店の雰囲気や味的にここが一番お気に入りでした。サンフランシスコを中心にいくつか店舗を展開しています。

コーヒーのメニュー、いろんな種類があります。


 
マイカップを置いている常連のお客さん達。


 
バークレーのお店には、アマゾンロッカーが置いてありました。アマゾンがテスト中のプロジェクトで、日本のコンビニ受け取りみたいな感じで自宅の代わりにこのロッカーを宛先にして商品を買うことができるようです。


アマゾンロッカーの詳細はこちらの記事をどうぞ。
Amazonが「公共ロッカー」を開始 « WIRED.jp

 
Philzでこの写真を撮ってInstagramにアップしたら速攻でPhilz公式のInstagramアカウントからLikeが着きました。Instagramマーケティングがんばってますね。

 

PhilzはFacebook本社内にも店舗がありました。ザッカーバーグがお気に入りで、誘致したとか。下はFacebookに行った際に撮った写真。

Facebook社訪問レポートはこちら。

Facebook本社で感じた「ハッカーウェイ」
http://atcafe-media.com/2012/12/16/hackerway/

 

パロアルトの駅前にあるPhilzに行った時にiPhoneでwifiを使おうとしたらこの画面が出て来ました。Facebookが実験的にwifiスポット提供事業をやっているそうで、Philzはその提供先に選ばれているようです。Facebookを使ってお店にチェックインすると利用できるようになるwifiだとか。

参考:店に「チェックイン」で無料Wi-Fi、FBが新サービスを試験運用

 

Philz Coffee
WEBサイト:http://www.philzcoffee.com/
店舗情報: http://www.philzcoffee.com/Store-Locations
Wifi:あり
 
 
 

Blue Bottle Coffee ブルーボトル・コーヒー

 
サードウェーブ系のコーヒーで一番人気はこのBlue Bottle Coffee(ブルーボトル・コーヒー)かもしれません。サンフランシスコで何店舗か見たんですがいつも行列ができていました。ニューヨークにも進出したそうです。

そういえばちょっと前のTech Crunchに、Blue Bottle が2000万ドル調達したという記事が出ていました。勢いを感じますね。そのうち日本にも来るかも?
Hipster Coffee Lovers Rejoice, Blue Bottle Coffee Raises $20M | TechCrunch

こちらはフェリー・ビルディング内の店舗。

実家へのおみやげにここで豆を買いました。
 
こちらは以前ブログに書いた TCHO とBlue Bottleのコラボのチョコ。食べるのが楽しみです。


 
TCHOについてはこちら。

ギークのためのチョコレート。サンフランシスコ生まれの「TCHO」
http://atcafe-media.com/2013/01/10/tcho/

 
 
Blue Bottle Coffee ブルーボトル・コーヒー
WEBサイト:http://www.bluebottlecoffee.com/
店舗情報: http://www.bluebottlecoffee.com/locations/
Wifi:なし
 
 
 

リチュアル・コーヒーロースターズ Ritual Coffee Roasters

 
こちらもサンフランシスコで大人気のカフェ。私が持っているガイドブックにはBlue Bottleと人気を二分するコーヒーショップとして掲載されていました。


 
昔のWIREDの記事でRitualが紹介されていたんですが、ここにはかなりテック系の人たちが集まっているようです。

参考:次世代ウェブの担い手が集うWi-Fiカフェ « WIRED.jp

サンフランシスコのミッション地区にある洒落たカフェが、次世代ウェブの担い手たちのたまり場になっている。コードの多くを店内で書き上げるプログラマーもいるし、人気の写真共有サイト『Flickr』のスタッフは毎週会議を開いていた。起業家が提携パートナーや資金提供者と会っている姿も見かける。

 
上記は8年も前の記事なんですが、「次世代ウェブの担い手たちのたまり場」っていうのは変わってないのでは、と感じました。店に入って驚いたんですが、ここ、尋常じゃないMac率なんですよね、お客さんが。これは店内で撮った写真。


 
これは自分用に買ったマグカップ。文字がカリフォルニア州の形になっています。反対側にはRitualのロゴが入ってます。


 
Ritual Coffee Roasters
WEBサイト:http://www.ritualroasters.com/
店舗情報: http://www.ritualroasters.com/locations/
Wifi:あり
 
 
 

Sight Glass Coffee サイトグラス・コーヒー

 
スタートアップ系のイベントで、あるセッションのスピーカーが観客に向けて「みんなの好きなカフェは?」と質問していたのですが、その際に「サイトグラス!」と答えている人が多くて知ったお店です。

サイトグラスはJustin & Jerad Morrison兄弟が2009年に始めたお店。二人ともBlue Bottleで働いていた経験があるそうです。JustinはさらにFour Barrelでも働いていたそうで、筋金入りのコーヒー好き兄弟です。
 
Sight Glassは、Twitter創業者で、モバイル決済のSquareの創業者でもあるジャック・ドーシーが出資していることでも有名です。サンフランシスコのTwitter社に行った際、確かに社員食堂にSight Glassのコーヒーが置いてありました。


Sight Glassの店舗、もちろんレジはSquare対応。この店で初めてSquareを使いました。チップを払う画面、1ドル、2ドル、3ドル、あと自由記入のボタンがあって、なんとなく2ドルを押してしまいました…買ったのが3ドルくらいのコーヒーなのに(笑)

Square(スクエア)のサイトはこちらです。
https://squareup.com/

こちらは別の店で使っていたSquareの写真。右側にある白い機械にクレジットカードをスワイプしてお会計。本体はiPadです。


 
 
Sight Glass Coffee
WEBサイト:http://sightglasscoffee.com/
店舗情報:http://sightglasscoffee.com/contact
Wifi:なし
 
 
 
こちらは番外編…ちょっとテック系を敬遠してるカフェ?

Four Barrel Coffee フォーバレル・コーヒー

 
こちらも大人気のカフェ。常に行列ができています。Missionに一店舗のみ、まだチェーン展開はしてないです。


 
このお店、去年8月にお客さん向けに注意書きの張り紙をしたんですが、その内容がテック系メディアで少し話題になりました。

Hip San Francisco Coffee Shop Bans Instagram | TechCrunch

注意書きは、「ゴミをポイ捨てしないで、大きな声で話さないで」などの内容だったんですが、最後に「この張り紙をInstagramに投稿しないでください」と書かれていました。WEBサービスを名指しで禁止しているのはめずらしいですよね。
 
このカフェはwifiも無しです。上記の記事の文末に、Four Barrelは「テック無しの聖域 tech-less sanctuary」を作ろうとしている場所として称賛されている、という事が書かれています。サンフランシスコ・シリコンバレーのテック系すぎる雰囲気に疲れた方におすすめなカフェかもしれません。

こちらはFour Barrelで購入したピンバッジ。150個限定生産だそうです。


 
 
Four Barrel Coffee
WEBサイト:http://fourbarrelcoffee.com/
店舗情報:http://fourbarrelcoffee.com/contact/
Wifi:なし
 
 
日本でもたまに「スタバで仕事するノマド」がネットで話題に上がったりしますが、サンフランシスコやシリコンバレー周辺はそういう人達の本場なので、フリーwifiのカフェも多かったです。Four Barrelみたいなところもありますけど、ほとんどのカフェは彼らに対して友好的なんじゃないかなと思います。
 
 
サンフランシスコ滞在中は、バークレー在住の松村太郎さんに上記のような良いカフェを教えていただいたり、美味しいコーヒーを淹れていただいたりと大変お世話になりました。松村さんは「茶太郎豆央」というプロジェクトを運営されていて、そこでコーヒー豆のギフト付きメールマガジンを購入出来ます。西海岸のサードウェーブコーヒーを日本でも実際に味わってみたい方におすすめです。

茶太郎豆央(ちゃたろうまめお)
http://mameoh.cha-taro.com/
 
 
<この記事をお読みになった方へのオススメ書籍>

WIRED VOL.12は「コーヒーとチョコレート」特集!Blue Bottle Coffee(ブルーボトル・コーヒー)が「コーヒー界のアップル」と呼ばれるまでになったその背景や魅力、そしてSight Glass Coffee(サイトグラス・コーヒー)やTCHO(チョー)など、コーヒーとチョコを“ハック”した6つのスタートアップが紹介されてます。
詳細→ http://wired.jp/magazine/

<サンフランシスコのサードウェーブコーヒーに関する記事>

サンフランシスコで進む「アンチ・スターバックス」 なぜいま地元コーヒーチェーンが愛されるのか|ビジネスモデルの破壊者たち|ダイヤモンド・オンライン

サンフランシスコでノマドするならココ!! ギーク&WiFi&電源完備カフェ10選
 
 

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佐藤 茜
2歳児の子育てをしながら編集・マーケティングまわりで活動中。NPO法人ETIC.が運営するDRIVEメディアの編集長。 大学卒業後、人材系ベンチャーで新規事業立ち上げやマーケティングを担当。ニューヨーク留学、東北復興支援NPO、サンフランシスコのクリエイティブ・エージェンシーでのインターン、衆議院議員の広報担当秘書等を経験。 より詳しいプロフィールはこちらから↓
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