僕がよく読んでいる雑誌の1つに「WIRED(ワイアード)」があります。ご存知の方も多いかと思いますが、WIREDはアメリカで1993年に創刊された雑誌で、UK、イタリア、ドイツ、日本の4ヶ国でそれぞれ発行されています(日本では1994年から発行されていたものの1998年に休刊、その後2011年より再刊行)。
日本における再刊行後5号目として昨年9月に発売されたWIREDの特集テーマは“THE FUTURE OF LEARNING”。「教わる」から「学ぶ」へと変わりゆく世界の教育の最前線がフィーチャーされ、MITメディアラボやスタンフォード大学、シンガポールのフューチャースクールなど、さまざまな「未来の学校」が紹介されており、僕も当然のように買って読んでいたのですが…その雑誌「WIRED」VOL.5の特集記事が全て WIRED.jp にアップされていたので、このブログ記事ではそのURLをまとめてみました。
ソーシャルラーニングやICT教育に興味をお持ちの方でまだ読んでいなかった方はもちろん、僕のようにWIREDの雑誌を買った方も、振り返りとして移動中にスマホなどでぜひチェックしてみてください。
<「WIRED」VOL.5全文掲載記事>
世界最高峰の大学から最貧国の教育の現場にいたるまで、いま、「教育」をめぐる大きな地殻変動が起きている。パソコンやインターネットの普及によって、オルタナティヴな「学び」が可能となったとき、学校という制度に、いったいどんな意味があるのか。アメリカ、シンガポール、インド、そして日本から新しい「学び」を提案する「未来の学校」を紹介する。
(紹介文は WIRED.jp より)
伊藤穰一:学ぶべきは、「何を学ぶか」ではなく、「どうやって学ぶか」
http://wired.jp/2013/01/01/vol5-joiito/MITメディアラボ所長を務める伊藤穰一は、現行の「教育システム」の変革よりも前にすべきことがあると語る。「学ぶ」ということをもう一度根本から考え直すということ。それは子どもたちだけではなく、世の大人たちに向けられた課題でもある。
スタンフォード大学発、「知の民主化」とオンライン教育革命
http://wired.jp/2013/01/01/vol5-flipuniversity/「上位1%の学生にしか手の届かないような教育に反対。何万ドルもの授業料にも反対。既存のシステムが世界にもたらす不均衡にも断固反対する。わたしは残りの99%に力を与えたい」。スタンフォード大学のひとりの教授が掲げた理念は、デジタルネットワークの力を借りて、現実化し始めている。オンラインで、世界中の誰もが大学の講義を受けられるようになるとき、「高等教育」をめぐる現行のシステムは、一気に転覆する。これまで特権的に「知の分配」を管理してきた「大学」は、果たしてこの「民主化の波」をサヴァイヴできるのか?
インターネットを介した「学び」は既存の教育を消滅させる
http://wired.jp/2013/01/02/vol5-sugatamitra/認知科学やA.I.の研究者であり、「Hole in the Wall」というプロジェクトの開発者でもあるスガタ・ミトラは、インターネットによって画一化を旨とする教育システムがやがて消滅すると予言する。そのとき社会はいったいどんな姿をしているのだろうか。
最貧国の闇を照らす、女性のための「ベアフット・カレッジ」
http://wired.jp/2013/01/02/barefoot_college/インドのソーシャルアントレプレナー、サンジット・“バンカー”・ロイは、貧困を解消するための妙案を見つけた。女性をエンジニアへと養成し、彼女たち自身の手で、故郷の村々をつくり替えてもらうというものだ。世界の最貧国に、「光」をもたらすまったく新しい「学校」がが生み出す、暮らしと教育をめぐる美しい物語。
手と頭を使って失敗を繰り返し続けること。そこにしか未来はない
http://wired.jp/2013/01/03/vol5-frankmoss/2011年までの5年間、MITメディアラボ所長を務めたフランク・モスは、オンライン教育の普及と、現在全米を席巻しているあるムーヴメントが、これまでの教育のあり方に決定的な変更を迫っていると語る。「働く」が変わることで「学ぶ」もまた変わってゆくのだ。
「未来の学校」と子どもの未来:シンガポール発・ICT教育の最前線
http://wired.jp/2013/01/03/future_school_vol5/ICT=情報通信技術の進化と、スマートフォン&タブレット端末の加速度的な拡散を機に、子どもの教育分野でも次世代テクノロジーを駆使した新たなメソッドが注目を集めている。なかでも世界各国の教育関係者が熱い視線を注ぐのが、この分野で最前線を突っ走るシンガポール。かの地で国家的戦略として進められる「フューチャースクール」の神髄とは?
ちなみにWIREDといえば、US版の編集長を12年近く続けたクリス・アンダーソンが想起されるでしょう。「ロングテール」のコンセプトと言葉を世に知らしめ、次いでビット世界における無料経済モデルを「フリー」という概念として提唱したクリス・アンダーソンの最新刊「MAKERS」では”メイカームーブメント”の実像を描き出されています。
また、昨年11月9日に六本木アカデミーヒルズ49で開催された「WIRED カンファレンス2012」においてクリス・アンダーソンが伝えたメッセージ「THE MAKER MOVEMENT新しい産業革命がはじまる」の収録動画全編が、以下特設サイトにて期間限定で公開されてます。
<WIRED CONFERENCE2012 特設サイト>
「THE MAKER MOVEMENT 新しい産業革命が始まる」
基調講演の収録動画全編(2013年1月11日までの期間限定公開)
http://wired.jp/conference/streaming01.html
メイカームーブメントにおける重要な変化として、オープン・イノベーションの台頭が挙げられるのは間違いないでしょう。しかし、Co-Creation(共創)の考え方が伝統的な日本の製造業に根付いたとはまだ思えませんし、むしろ最も苦手な部分でもあるとも言えます。クラウド・ファンディングが少しずつ浸透してきて、モノを生み出すフェーズはかなり進化を遂げてきているはずなので、「製造業大国」と呼ばれてきた日本が持つ可能性はさらに広がっていくと信じています。
上記動画は1月11日(金)までの期間限定公開のようですので、まだご覧になってない方はぜひ残りの1週間でご覧ください。
<参考記事>
クリス・アンダーソン、WIRED編集長を辞任
http://wired.jp/2012/11/06/wired-editor-in-chief-chris-anderson-steps-down/Maker Faire Tokyo 2012に参加して考えた、日本の新しい「メイカーズ」と製造業の未来
http://atcafe-media.com/2012/12/01/maker_faire_tokyo2012/
<最近アップした@cafe(アットカフェ)の記事>
【14卒就活生向け】
東京に来る学生さんに無償で「ソーシャルアパートメント」の寝床を提供します
年始にふさわしい5つのTEDトーク【スーパープレゼンテーション新春スペシャル】
「これはあなたの人生だ」HOLSTEE社マニフェストのポストカードをプレゼントします
http://atcafe-media.com/2013/01/05/holstee/
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