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「フィルターバブル」。2011年ごろに提唱され、アメリカ大統領選で再び注目が集まった言葉です。

インターネットで、利用者が好ましいと思う情報ばかりが選択的に提示されてしまう現象。サーチエンジンなどの学習機能によって、利用者の望む情報が優先され、望まない情報から遠ざけられることにより、自身の作り出したフィルターで泡(バブル)のように包まれて、思想的に社会から孤立するさまを表す。

デジタル大辞泉より

 

フィルターバブルという言葉を知った当初は、

・ほとんどのユーザーは、ネットで見ている情報が各ユーザー向けにカスタマイズされていることを知っている

・やろうと思えば、カスタマイズされていない情報を得ることができる

だと思っていたので、あまり心配はしていませんでした。SNSなどを見るときは情報が偏っていることを意識しながら使い、必要なときはフィルターバブルの外に出ていれば大丈夫だろうと思っていました。

 

しかし、最近はこの状況も変わってきているように感じています。

例えば、Twitterのトレンド機能。指定した地域(日本、東京など)のTwitterユーザーの間で話題になっているキーワードが表示される機能ですが、これがいつからか(昨年から?)「おすすめトレンド」という、各ユーザーの現在地やフォローしているアカウントをもとにカスタマイズされたトレンドが表示される機能がデフォルトになったようです。

アプリの場合、トレンドの画面表示→右上の歯車のマークから変更できます

トレンドの画面のスクリーンショットとともに「○○がこんなに話題になっている!」というツイートがされているのをよく見かけるのですが、その○○は私のTLでは全然見かけない単語だったります。こういった場合、その方が見ている画面は「おすすめトレンド」である場合が多いです。

 

おすすめトレンドのオン/オフで表示を見比べてみると違いがわかります

「おすすめトレンド」は、昔はなかった機能なので、古くからTwitterを使っている人も知らなかったりするようです。世の中で話題になっているキーワードと合わせて、自分の仲間内で話題になっているキーワードを知るのにはよい機能だと思います。ただ、そのことを知らずに、表示された単語が日本のTwitterユーザー全体で話題になっているように誤解してしまうと、世の中に対する認識が歪んでいってしまうような気がします。

 

また、最近、朝日新聞の記者の方が産経ニュースのサイト内にアダルト系の広告が表示されているとツイートし、少し議論を呼びました。この広告は、誰が見ても同じように見える静的なバナー広告ではなく、ターゲティング広告だったので、その記者の方の普段の表示履歴に合わせてそういった広告が表示されたのだろうと揶揄されました。その後、よりネット広告に詳しい方々から、ターゲティングに関係なくそういった広告が表示される場合もあるという意見が多数出て、議論は沈静化していったようです。(本題ではありませんが、実際にはアダルト系の広告ではなくゲームの広告でした)

この件も、自分のスマホに表示されている画面が自分だけのものなのか、それとも他のみんなにも見えているものなのかの判別がつきにくくなってきている一例だと思いました。

 

こういったことが起こる原因は、インターネットやスマホが多くの人に使われるようになり、ユーザーのリテラシーが多様化したこと、またネットのサービスや関係するテクノロジーが複雑化していること、あたりでしょうか。

フィルターバブルの中で自分に合った情報を摂取するのは効率的で快適です。ただ、自分がフィルターバブルの中にいるのか外にいるのかは知っておきたいですし、自由にフィルターバブルの外に出て、自分と違った価値観も存在するということを知りたいと私は思っています。それがどんどん難しくなっているのがいまのインターネットの流れなのかもしれません。

 

加藤たけし&佐藤茜夫婦の情報発信

インターネット、マーケティング、テクノロジー、コミュニティデザイン、NPO、地域活性、政治・行政、海外、新しい働き方などのテーマにおいて、加藤たけし&佐藤茜の夫婦2人で情報発信しています。


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About The Author

佐藤 茜

1984年福島県生まれ。大学卒業後、人材系ベンチャーで新規事業立ち上げやマーケティングを担当。ニューヨーク留学、東北復興支援NPO、サンフランシスコのクリエイティブ・エージェンシーでのインターン等を経て、衆議院議員の広報担当秘書に就く。NPO法人ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)パートナー。 より詳しいプロフィールはこちらから↓

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