社会

Unreasonable Tokyo(世界100ヶ国から選抜された社会起業家のプレゼン大会)に参加してきた

 

Unreasonable Tokyo、世界100ヶ国から選抜された社会起業家が集結

 
100日間に渡って世界中を航海し、世界で最も熱い社会起業家とトップクラスのメンターとが交流するプログラム「Unseasonable at Sea」。世界100ヶ国から約1000もの応募があり、その中から選抜された11の社会起業家たちにとっての最初の渡航先となる日本・東京で、彼らが熱い想いを語るプレゼン大会 Unreasonabe Tokyo が1月27日に開催されました。

Unseasonable at Seaの紹介動画

Unreasonable@Sea 2 Minute Video! from Unreasonable Media on Vimeo.

 
インドのInnoz、メキシコのArtificial Vision for the Blind(盲人用人工視覚)、そしてIOU Projectの3社は残念ながら不参加となり、計8社がこの東京でのイベントに参加したのですが、宇宙物理学、AI、生物学、機械学、ソフトウェア、医療、エレクトリカルエンジニアリングから、グラフィックデザイン、インダストリアルデザイン、科学者、医者など、そのバックグラウンドは本当に多岐に渡ります。

アショカ、Fast Company、Forbes、MIT Technology Reviewなど、すでに様々なメディアや団体で評価されている社会起業家ばかりです。

「Unseasonable at Sea」参加企業の詳細http://bit.ly/WfnQWT (PDF)
 
 
そんな彼らが教育問題や貧困、医療や水問題などのあらゆる課題解決のため、世界一周を行いながら、メンターと一緒にビジネスについてブラッシュアップしていくこのプログラム。東京でのイベントも大盛況で、起業家、投資家、エンジニア、デザイナーをはじめとした様々な職種の方々が200名以上も参加し、すごい熱気でした。

もう3週間も前に開催されたイベントなのですが、僕もせっかく参加したことですし、ご存知ない方も多いようなので、簡単にまとめてみようと思います。

<当日のプログラム>

1.Opening:ダニエル・アプスタイン 氏(Unreasonable at Sea 創立者 兼 CEO)
2.キーノート1:村上 憲郎 氏(Google日本法人名誉会長)
3.キーノート2:鈴木 菜央 氏(greenz.jp発行人)
4.Unreasonable スタートアッププレゼン(前半)
5.Break for networking
6.Unreasonable スタートアッププレゼン(後半)

<イベント告知URL>

Unreasonable Tokyo (アンリーズナブル トーキョー)
http://peatix.com/event/9322

グローバルな社会起業家育成インキュベーションプログラム「Unreasonable at Sea」日本寄港イベントが1/27 に開催!
http://www.socialcompany.org/2013/01/09/unreasonableatsea_event/

 

・・・と思ったのですが、すごく詳細なイベントレポートがすでにアップされていますので、まずはそちらをご紹介。

<イベントレポート記事>

世界を旅してアイデアを広めていく社会起業家たち。「Unreasonable At Sea」が挑む世界の問題解決のためのアクション [イベントレポート] | greenz.jp
http://greenz.jp/2013/02/09/unreasonable_sea/

Unreasonable at Sea 2013 Tokyo に行ってきた
http://fumit.blogspot.jp/2013/02/unreasonable-at-sea-2013-tokyo.html
(動画や写真をフル活用した、本当に詳細なレポートです。感謝!)

 

社会起業家のプレゼンに関してはこの2記事に詳細は任せることにして、この記事ではgreenz.jp発行人の鈴木菜央さんの講演にフォーカスしてご紹介しようと思います。
 
 

市民とデザインの力で社会課題の解決を目指す事例をグリーンズから厳選

 

話の流れとしては、東日本大震災で菜央さんの奥様のご実家が被災したことから始まり、高校生の時に阪神淡路大震災を経験したこと、「一人一人が人生の主役になれる社会作り」を目指してgreenz.jpを立ち上げたことなど、菜央さんの今の取り組みに関するバックグラウンドが中心でした。

熱い想いがこもった講演の後半では、ソーシャルデザインのための5つのキーワード「創造的」「デザイン思考」「アメーバ型」「コモディティ化」そして「ネットワーク化」の紹介も。

菜央さんの講演の最後には「市民とデザインの力で社会課題の解決を目指す事例」が取り上げられました。greenz.jpの記事URLとともにまとめます。

■できますゼッケン:ボランティアの現場で自身のスキルを可視化する
“issue+design”から生まれたアイデア「できますゼッケン」は、神戸での経験を被災地へと届けます。
http://greenz.jp/2011/04/19/dekimasu/

■HUBchari:大阪のホームレス問題と都市交通の問題解決を目指す
おっちゃんたちの命と尊厳を守る女子大生!生活保護・ホームレス問題と放置自転車問題を一気に解決する「HUBchari」
http://greenz.jp/2012/05/16/homedoor/

■ケアプロ:ワンコイン検診
最近、検診に行けていないあなたにオススメ!”早い・安い・安心”のワンコイン検診「ケアプロ」
http://greenz.jp/2012/02/16/carepro/

■OCICA:石巻市牡鹿半島の漁村に暮らすお母さんたちによる手仕事ブランド
浜の息吹を感じる宝物のようなアクセサリー。お母さんたちの手しごとブランド「OCICA」
http://greenz.jp/2012/04/21/ocica_tsumugiya/

■コフレ・プロジェクト:化粧品を活用した途上国での貧困層支援
だって女の子だもん、お化粧したい!家で眠っているコスメで世界をつなぐ「コフレ・プロジェクト」
http://greenz.jp/2010/02/18/cofrretproject/

 

”Reasonable”なことだけでは世界は変えられない。“Unreasonable”なことで世界を変えていこう。

 
もちろん、社会起業家のスタートアッププレゼンも非常に刺激的でしたし、Google日本法人名誉会長村上さんによるスマートグリッドの講演もありました。Unreasonable at Seaの信念となっている “Entrepreneurship can change the world”(起業家精神は世界を変えられる)を強く実感する時間だったと思います。

 
また印象的だったのは、{ we > i } “we is better than I” 「自分一人よりみんなで」というUnreasonable at Seaのモットーです。僕自身の座右の銘として「ひとりじゃできないこと、みんなでやる」というのをずっと前から掲げているので、このモットーには強く共感します。

 
「”Reasonable”なことだけでは世界は変えられない。“Unreasonable”なことで世界を変えていこう。」

このようなことを、Unreasonable at Sea 創立者 兼 CEOのダニエル・アプスタイン氏は語りました。変革を求めるのであれば、これまでと違うこと、人と違うこと、新しいことをしなければなりません。変革を求めるのであれば、Reasonableな人ではなく、Unreasonableな人に賭けていくべきなのでしょう。
 
 
このイベントではネットワーキングも重要な位置づけで、Unreasonableなイベントに集まったUnreasonableな人たち同士(笑)、本当にすごい熱気でした。

 
常識や先入観の枠を取り払って新しい発想から問題解決をはかり、多くの人たちと共有・協働すること。そんなことから少しずつ、世界は変わっていくと信じています。そんな想いを改めて、このイベントレポート記事をまとめさせていただきます。
 
 
最後に、フォトレポートとして、当日撮った写真をご紹介!お読みいただきありがとうございました。

熱気に包まれたUnreasonable Tokyoの会場
元米Google副社長の村上憲郎氏によるKeynote Speech
教育問題や貧困、医療や水問題などのあらゆる課題解決を目指す社会起業家たち。
東京ソーシャルシフトの会でいつもお世話になっているOrinoco Peatixの竹村さんも登場!
Unreasonable Tokyoは代官山のデジタルガレージビル9Fで開催されました。

 
 
<NPOのWebマーケティングに関して>

以下はNPOサマースクールの講演スライドです。微力ではありますが、できる範囲でNPOの方々のお力になれればと思っていますので、何かあればいつでもお声がけください。

NPOサマースクール2015 公開用資料
 
 
<今回の内容と近いテーマの記事>

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加藤たけし&佐藤茜(@AkaneSato)夫婦2人の情報発信

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これからもできる範囲で記事執筆を頑張りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

ABOUT ME
加藤 たけし
デジタルマーケティングのコンサルタント。民間企業の週3正社員&文部科学省 大臣官房 広報戦略アドバイザー(非常勤国家公務員)の官×民 複業中。慶應SFC卒。1歳児の父。育休7カ月。准認定ファンドレイザー。座右の銘:「ひとりじゃできないこと、みんなでやる。」より詳細なプロフィールや連絡先はこちら ↓
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