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10年間以上も活動を続けるNPO法人かものはしプロジェクト、その原点とこれから【共同代表 村田早耶香氏 講演会レポート】


きっかけは、一つの衝撃的な映像。5歳の「女子」と呼ぶことすらまだ早い「女児」が売春宿に売られ、売春を強要されている…そんな現実味のない、けれどたしかな現実。これが、世界で実際に起こっている事実なのだと知った時。

「世界の児童買春問題は、今直ぐ解決しなければならない問題だ」

そのように感じて以来、この問題解決に向けて10年間活動しているNPO法人かものはしプロジェクトの共同代表 村田早耶香さん。そんな村田さんをお呼びして、友人のダンくん( @dan_naoki )と一緒に講演会を開催させていただきました。10年以上前にこの「売られる子ども」の事実を知ってから、ずっと活動を続けている村田さんの話は非常に力強く、人生をかけて本気でこの問題を解決しようとしていることを痛感する時間になりました。

<イベント告知文>

【カンボジアでの活動10年間を凝縮!】12月5日19時〜講演会を行います!
http://www.kamonohashi-project.net/eventinfo/2012/11/_4_329_5.html

https://www.facebook.com/events/484396788266951/
(Facebookイベントページ)

 
村田さんがかものはしプロジェクトの活動を始めたきっかけは、19歳の時の大学での授業。生まれた環境の違いによって人の人生が大きく違ってくることに衝撃を受けたんだそうです。日本に生まれて幸せに過ごし、大学の高い学費も親が払ってくれている19歳の自分。若くして売られてしまい、20歳でエイズで亡くなった女性。年齡はほとんど同じなのに、過ごした人生は全然違う。たった1万円で人が売られているという事実と、100万円もの学費を払っても授業をサボってしまったりしている自分自身…

「私には何もないけれど、できることは必ずある」という想いで活動を始めてから、早いものでもう10年以上。20代の全てを使ってこの問題にぶつかってきた村田さんの、魂がこもった熱い話でした。


 
僕にとって特に印象的だったのは、村田さんの以下の言葉です。

「10年以上やってきて、活動を続けていけば、必ず解決できる問題だと思えました。そう思えて良かったと思いますし、これからも皆さんにご支援いただきながら、活動を続けていきたいと思います。子どもが売られない世界を作ることは、必ずできると信じています。」
 

会場には定員をはるかに超える約50名もの方々が集まってくださり、熱気あふれる時間となりました。

そして、講演では終始本当に真剣な眼差しだった村田さんですが、質疑応答タイムには質問も活発に飛び、村田さんも笑顔で答えてました。


 
こちらは、今回の講演会を一緒に企画したダンくん( @dan_naoki )のスピーチ。冒頭のあいさつとして、今回の企画に至った経緯を語ってくれた時の様子です。


 
ちなみに僕は、講演会の締めのあいさつを担当させてもらいました。懇親会もかなり盛り上がって、予定より1時間ほど延長してしまったのですが…参加者の皆さんが最後まで熱い話で盛り上がってくれているのを見て、すごく嬉しくなりました。

そんなことを考えていたら、最後になんと!かものはしの皆さんからサプライズでダンくんと僕へのバースデープレゼントが!企画者の2人とも、誕生日が近かったということもあり、サプライズでケーキとプレゼントを用意してくださったのでした。自分たちが企画側だと思っていた(というか実際に企画側でしたが笑)ので、このサプライズにはビックリ!


 
素敵な集合写真&花束とともに、Made in Cambodiaのブックカバーもいただいちゃいました。かものはしの皆さん、ありがとうございます!


 
最後は余談になってしまいましたが(^^;)笑 今回開催した講演会が、社会問題に興味のある人だけでなく、これから何かを始めようとしている方にとっても、気づきの多い時間になっていれば嬉しいです。
 
言ったことを実際にやること。それをやり続けること。その積み重ねが、かものはしの10年間としてたしかに存在しています。その根っこにある力強い想いやメッセージを受け取り、僕自身も改めて、気が引き締まる思いでした。僕自身が現地に行って活動をするわけではありませんが、僕には僕の役割があるかと思うので、自分自身にできることを、できる形でやり続けていきたいと思います。


 
改めて、今回参加してくださった皆さん、講演会を一緒に開催してくださったかものはしの皆さん&ダンくん、そして熱い想いを語ってくださった村田さん。本当にありがとうございました!

村田さんが著書「いくつもの壁にぶつかりながら」を出版し、読書朝食会”Reading-Lab”(通称リーラボ)にいらしてくださった約3年前のご縁がこうしてつながっていて、そしてこれからも続いていくこと。すごく嬉しく思います。引き続き、かものはしプロジェクトの応援を続けていこうと誓った夜でした。皆さんも、よろしければぜひご一緒に。
 

かものはしプロジェクトとは?

 
かものはしプロジェクトは、児童買春といった問題による「売られる子ども」を守る取り組みをしているNPO法人です。

代表の村田早耶香が、大学在学中であった2001年の東南アジアNGO訪問時に児童買春の深刻さを知り、自分のワンピース1枚と同じ値段で幼い子どもが売られていることに衝撃を受けました。そして「知ってしまった人が取り組まなければ」という思いのもと、2002年に仲間と共にかものはしプロジェクトを設立したのです。

http://www.kamonohashi-project.net/

現在は、10歳未満の子どもまでもが被害にあっていたカンボジアやインドで、児童買春を防止するため3つの取り組みをしています。大人への職業訓練と雇用により家庭の収入を向上させる雑貨工房の運営、孤児院支援、また取り締まりを強化するための警察訓練を行なっています。
(かものはしプロジェクトのホームページより)

詳細→ http://www.kamonohashi-project.net/problem/
 

■参考動画
 2011年度国際交流基金地球市民賞受賞団体【かものはしプロジェクト】

 


 
 

インターネット、マーケティング、テクノロジー、コミュニティデザイン、NPO、地域活性、海外、新しい働き方などのテーマにおいて、加藤たけし&佐藤茜( @AkaneSato )の夫婦2人で情報発信しています。更新情報は以下からもぜひ。
 

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ABOUT ME
加藤 たけし
デジタルマーケティングのコンサルタント。民間企業の週3正社員&文部科学省 大臣官房 広報戦略アドバイザー(非常勤国家公務員)の官×民 複業中。慶應SFC卒。1歳児の父。育休7カ月。准認定ファンドレイザー。座右の銘:「ひとりじゃできないこと、みんなでやる。」より詳細なプロフィールや連絡先はこちら ↓
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