コラム

”Think different”な結婚パーティーを終えて


He did.

スティーブ・ジョブズ氏の訃報を耳にしたのは日本時間で10月6日の朝のこと。「心にぽっかりと穴が空いた」というのはまさにこのことかというくらい、言葉にならない衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えています。

しかし、だからというわけではなく、ずっと前から意識していたのが「自分たち2人らしい”Think different”な結婚パーティーにしたい」ということでした。


ご報告が遅くなってしまい恐縮ですが、加藤たけしと佐藤茜は、ちょうど1週間前の10月9日に結婚パーティーを終えました。

地上220メートルでのウェディングということで、池袋サンシャイン60の59階にある オーシャン・カシータ にて、Facebookの非公開イベントで招待させていただいた100名以上の方々にご参加いただき、とても幸せな時間を過ごすことができました。

また、会場にいらっしゃった方々はもちろん、残念ながら当日はご来場いただけなかった方々も含め、非常に多くの皆さまにTwitterのハッシュタグ「 #ta_wedding 」を通じてお祝いいただき、大変嬉しく思っています。

人生で一番幸せな1日になりました。本当にありがとうございました。

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■当日のハッシュタグ「#ta_wedding」をまとめたトゥギャりはこちら

■妻の茜(@AkaneSato)が書いたブログはこちら。
 幸せな1ヶ月間。皆様ありがとうございました!
 http://blog.livedoor.jp/akanesato/archives/51308473.html

どのような想いを込めた結婚パーティーだったのか。どのように”Think different”を意識したのか。残念ながら、時間的な制限もあり、当日に全てをご説明することはできませんでした。なので、この場を借りてご報告させていただきたいと思います。

同じ興味・関心を持った出逢いを創造する「リアルWondershake」

Wondershakeというサービスをご存知でしょうか。「人」「場所」「興味」の3つの軸でコミュニケーションを活性化させるiPhoneアプリです。

Wondershake CEOの鈴木仁士くんと親しくさせてもらっていることもあり、僕ら夫婦ともとても気に入っています。このサービスのコンセプトムービーはこちら。

Wondershake Demo Movie from Wondershake on Vimeo.

<参考記事>
その場、その瞬間のワクワク度を向上させる!人と人のつながりを生み出すサービス「Wondershake」
http://greenz.jp/2011/07/05/wondershake/

 
本来はiPhoneを使うこのサービスを、iPhoneなしでリアルにやってしまおうということで、今回の結婚パーティーのコンテンツとして企画したのが通称「リアルWondershake」。各々のFacebookのプロフィール写真を載せた名札を受付で配布し、参加者の皆さんにはご自身の興味・関心を3つ書いてもらいます。

この時、予め僕と茜とで用意した20個くらいのキーワードリストの中から選んでもらいました。

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リアルWondershakeタイムの10分間で、参加者の皆さんは、ご自身と同じ興味・関心のある人を探し回ります。同じキーワードを名札に書いた相手を探すのです。見つけたら、名前をメモ。同じ興味・関心を持った相手なので、会話もかなりはずみます。

ここで生まれる会話はあくまできっかけに過ぎず、メモした名前は帰宅後Facebookでフレンド申請もできるように設計しました。実際に「ボランティア」というキーワードで初対面の相手と盛り上がったり、「人材業界」つながりで偶然の出逢いを実現したりと、これから先につながる、きっかけとなる時間になったのではないかと思っています。

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この企画は、僕ら夫婦が常日頃から考えている「場づくり」「きっかけづくり」を強く意識したものです。自分たちの友人・知人の中でも「この人とこの人がつながったら面白いし、新しい何かが生まれるだろうなぁ」という人たちが大勢いるのですが、そういう方々を個別に紹介し合うのはとても大変です。というか、そもそも時間的にかなりキツイですよね。

そんな中、仲良くしていただいている大切な方々にお集まりいただく結婚パーティーでこの企画を行えば、「つながったら面白い人同士がつながるきっかけになるのではないか」と考え、幹事メンバーとも相談を重ね、Wondershake CEOの仁士くんにも協力してもらってようやく実現できた企画です。

10分間のリアルWondershakeタイムが終わった後に発表したのは、より多くの「同じ興味・関心を持った相手=同じキーワードを書いた相手」を見つけた方にプレゼントする景品です。
 
数を追い求めてほしくはなかったので、景品を用意していることは事前には伝えませんでしたが(笑)上位3名へのプレゼントはこちら!

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第3位は、結婚パーティー直前に6泊8日で行ってきたハワイへの新婚旅行中に購入した Honolulu Coffee Company のコーヒー&ハワイ限定スタバのマグカップです。

ハワイといえばコナコーヒーを思い浮かべる方も多いかと思って、ハワイ気分を少しだけおすそ分け(笑)
 

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第2位は「僕ら2人が選んだこの1冊」ということで、それぞれがオススメの1冊を選んで2冊セットでプレゼントさせていただきました。読書朝食会Reading-Lab(通称リーラボ)発起人の僕、そしてそんな僕よりもはるかに多くの本を読んでいる茜ということで、本を想像する方も多いと思いますし(笑)

20歳を過ぎても遅くない ”勇気ある失敗”を:20歳のときに知っておきたかったこと
http://blogs.itmedia.co.jp/socialreal/2011/06/20-5145.html

これからの時代の結婚のバイブル:2人が「最高のチーム」になる― ワーキングカップルの人生戦略
http://blog.livedoor.jp/akanesato/archives/51241179.html

 

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そして第1位は Sow Experience(ソウ・エクスペリエンス) の体験ギフト!「モノではなく、体験を贈る 〜Good Experience, Good Life〜」というコンセプトに強く共感しているので、僕も茜も、これを1位の景品にしようと即決しました。モノより想い出、同感です。

クイズ優勝チームへの景品はマイクロギフトサービスの「giftee」で!

結婚パーティー恒例の新郎新婦クイズは、チーム対抗の4択形式で行ったのですが・・・

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全10チーム中、優勝は2問正解だった2チーム。つまり、残りの8チームは正解が1問もしくは0問という結果に。4択なのにまさかの正答率です(笑)

こんなコメントもありましたが、想像以上に盛り上がったので、それはそれでよかったということで(^^;)

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さて、この新郎新婦クイズで優勝した2チームの皆さんには、後日gifteeにて STREAMER COFFEE COMPANY のSTREAMER Latteを景品としてプレゼントさせていただきました。

僕らもgiftee CEOの太田くんに教えてもらって知ったお店なのですが、ラテアート世界チャンピオンの澤田洋史さんのエスプレッソバーです。

このgiftee(ギフティー)とは、日頃の小さな「ありがとう」を簡単にギフトとして送ることができるサービスです。誕生日プレゼントやちょっとしたお礼、お金を借りたけどその後しばらく会わない時(笑)など、僕ら夫婦もかなり使ってます。

<参考記事>
小さなありがとうを届ける。マイクロギフトgifteeの楽しさ
http://84ism.jp/archives/12514

giftee CEOの太田くんは実は僕の中高時代のテニス部の後輩で、大学時代もダブルスのパートナーを組んだ時期もありました。大学3年の時くらいからほとんど会っていなかったのですが、そんな彼がgifteeというサービスを立ち上げたという話を TechCrunchで読んだ のが1年前。

約6年のブランクを経ての再会でしたが、今回の結婚パーティーでも友人スピーチとともにgifteeの説明も一緒にお願いして・・・いつの間にか再び道が交差した感じです(笑)

僕ら夫婦がお気に入りのサービスであるgifteeをより多くの人に知ってもらいたいという想いも込めて、2チーム計22名の皆さまにFacebookでgifteeしました。

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結婚パーティーの景品にgifteeを使った夫婦は、おそらく世界初なのではないでしょうか!?(笑)

新郎そして皆さんから新婦への”One more thing”

17時半にスタートし、19時半少し前に「本日はご参加いただきありがとうございました」と謝辞を述べさせていただいた後、拍手が鳴り止む直前にスクリーンに登場したのはこのスライド。

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スティーブ・ジョブズ氏のスピーチでおなじみの”One more thing”、精一杯やりました。

結婚パーティーに招待させてもらったけれど、残念ながら不参加の返信をもらっていた大勢の皆さん。お一人おひとりに事前にメッセージを送って集めたのは、新婦茜へのメッセージです。

皆さんからのお祝いのメッセージが素敵過ぎて、返信のメールが届くたびに目頭が熱くなってしまいましたが・・・そのメッセージと顔写真を全員分スライドにまとめて、この曲と一緒にムービーにしてサプライズで流しました。

■よければ一緒に / KAN(2010年2月10日発売 )

ぼくがひとりでできることなんてなにもない
君とふたりでできることならいくつかある
ぼくひとりでできることないわけじゃないけど
よければ一緒に そのほうが楽しい

「愛は勝つ」で有名なKANですが、この曲はもともとは知りませんでした。でも、ムービー作成を全面的に引き受けてくれた幹事のくまだいこと山本大介くんが「絶対この曲がいいから!」と半ば強引に押し切ってくれたこと、本当に感謝しています。

これ以上にマッチする曲はなかったと思うくらい、何度も何度も繰り返し聴いています。

 

この結婚パーティーの企画、当然のことながら新郎新婦2人ともゼロからやっていったのですが、新婦茜には内緒でプランナーさんに「30分延長でお願いします」と伝えてありました。

幹事のみんなとはサイボウズLiveを使ってやりとりをしてきた(参考: サイボウズLiveを使って結婚式の2次会を成功させる方法 )のですが、茜には内緒で別途「茜サプライズ用グループ」というグループを立ち上げ、そちらを使って準備をしてきました。

パーティーにご参加いただいた皆さまには、茜に内緒で「名札の裏に新婦へのお祝いメッセージを書いて、帰り際に渡してください」と言ってあったので、サプライズを用意してあることは伝え済みでした。

プランナーさんや幹事のみんなも含め、会場に集まってくれていた参加者の方々、そしてメッセージをくださった皆さまで創り上げた新婦茜への”One more thing”。大成功だったと思います。

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僕たち夫婦のThink different

結婚パーティーの最後、謝辞に代えて話をさせていただいたのは、このムービーについて。ご存じの方も多いことでしょう。

“Think different” Apple Computer(当時)のため、1997年にロサンゼルスの広告代理店が作成した広告スローガンです。メッセージはアメリカの小説家Jack Kerouacによって1951年に書かれた「On the Road」から引用されました。

Here’s to the crazy ones. The misfits. The rebels. The troublemakers.
クレイジーな人たちがいる。 反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。

The round pegs in the square holes. The ones who see things differently.
四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。

They’re not fond of rules, and they have no respect for the status quo.
彼らは規則を嫌う。 彼らは現状を肯定しない。

You can quote them, disagree with them, glorify and vilify them.
彼らに心を打たれたり、反対したり、賞賛したり、けなしたりすることはできる。

About the only thing you can’t do is ignore them because they change things. They push the human race forward.
しかし、彼らを無視することは、誰にもできない。 なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。彼らは人間を前進させた。

And while some may see them as crazy, we see genius. Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.
彼らはクレイジーと言われるが、私たちは彼らを天才だと思う。自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから…

 
僕たち夫婦2人も、「ひとりじゃできないけれどふたりだからできた」と言えるようなことをやっていきたいと思っています。加藤たけし&茜夫妻だからこそできるような新しい価値を世の中に生み出していきたいです。

当たり前のやり方・考え方ではなく、常にクリエイティブで”Think different”なやり方・考え方、そして生き方を体現していくつもりです。

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そのためにやりたいことはいろいろと考えているのですが、そのうちの一つは「夫婦シェアハウス」です。

ここ数年、20代を中心にシェアハウスに住む若手が急増していますし、僕自身も社会人1年目の時から2年半、4人でシェアハウスをしていた人間ですが、ほとんど話に聞かないのは「夫婦・カップルでのシェアハウス」です。

ソーシャルアパートメントひつじ不動産 などの台頭もあり、シェアハウスというスタイルはかなり浸透してきているものの、シェアハウスといえばほぼニアリーイコールで単身者向け。カップルや夫婦になった途端、選択肢が急に狭まっている現状に問題を感じています。

夫婦シェアハウスを実現することにより、新しい選択肢を広めていきたいのです。そのための一つの道筋として、コンセプトでシェアハウスをやりたい人をつなげる Colish(コリッシュ) には特に注目していますし、Colishを使って夫婦シェアハウスを始めていきたいと思っています。
 
もちろん、夫婦シェアハウスはできても、子どもが生まれれば難しいかもしれませんし、そもそもシェアハウスに住むというスタイル自体がまだまだ発展途上です。

意識していきたいのは、今はないかもしれないけれど、もしかしたらもっと幸せな選択肢になり得ることを実践し、背中で見せていくこと。それが、自分たちでなければできないようなクレイジーなことをやり、僕たちらしくあり続け、僕たち夫婦なりの”Think different”として、生きた証をこの世に残すために必要なことなのだと思っています。

このツイートは、この上なく嬉しいメッセージでした(笑)

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結婚パーティーは本当にあっという間の2時間半で、こんなに幸せな時間でいいのかと疑いたくなるくらい、素敵なひとときを過ごすことができました。

ご参加いただいた皆さん、そして何と言っても、忙しい中幹事を引き受けてくれたみんなには、お礼をしてもしきれないくらい、感謝しています。みんな、本当にありがとう。

それぞれの専門性・個性を生かしてくれた最高のチームでした。僕たち夫婦が力になれる機会があれば、いつでも声をかけてね。

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最後に。

結婚披露宴での謝辞の内容を記載して、この記事を終わりにしたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。僕たち夫婦2人をこれからもどうぞよろしくお願いします。

加藤たけし & 茜

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皆様、本日は私たち2人のためにご出席をいただきまして誠にありがとうございます。このような素晴らしい披露宴が行えたのも、ご出席下さいました皆様や今まで応援してくださった方々のお陰だと、感謝の気持ちでいっぱいです。

僕は約28年前、この世に生を受けました。予定よりも2ヶ月も早く生まれた未熟児で、体重も1500グラムほどしかなく、両親をはじめ多くの方々に多大なる心配をかけてしまいました。そんな中でもこうして元気にスクスクと成長し、まさに名前のとおり、非常に健やかに過ごせていると我ながら思っています。それくらい、両親から本当にたくさんの愛情を受けて育ってきました。その愛があまりにも大きく、そして絶え間ないので、空気のようなものになってしまっていたこともあったかと思います。本当に贅沢な話です。

そのことに気づけたことは幸いですし、その愛を両親に返すのはもちろんのこと、愛を届けるべき相手がこうして横にいて笑ってくれていること、とても幸せに思います。父さん、母さん、これまで本当にありがとう。茜さんを必ず幸せにします。

最後に一つだけ、お話しさせてください。僕自身がずっと大切にしてきている言葉があります。「ひとりじゃできないこと、みんなでやる」という言葉です。仕事やプライベートなど、いろいろな意味を含んでいるのですが、これからの夫婦生活でも強く意識していきたい言葉です。2人でなければ過ごせないようなかけがえのない日々を2人で一緒につくり、味わい、心から楽しんでいきたいと思っています。

「この笑顔は何倍にもなるし その涙は二人で÷2」僕たちが付き合い始めて間もない頃からよく口にしているフレーズです。互いに手を取り合って、協力し、笑顔の絶えない家庭にしていきたいと思います。

まだまだ未熟な私たちではございますが、これからもご指導・ご鞭撻のほど、どうぞよろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました。

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(この記事は ITmediaオルタナティブ・ブログ「ソーシャル&リアルの世界」からの転載です)
 
 
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加藤 たけし
デジタルマーケティングのコンサルタント。民間企業の週3正社員&文部科学省 大臣官房 広報戦略アドバイザー(非常勤国家公務員)の官×民 複業中。慶應SFC卒。1歳児の父。育休7カ月。准認定ファンドレイザー。座右の銘:「ひとりじゃできないこと、みんなでやる。」より詳細なプロフィールや連絡先はこちら ↓
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